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入学グッズに施したウチのコ対策

2017.06.29.15:32



ウチの子は物凄く“青”にこだわっていた時期があった。
服に靴下、靴に帽子、持ち物のありとあらゆるものが
水色から青、紺など、“青”系で占められていた。

ということで、ランドセルのみならず、
すべてのグッズは青系布で作ることになった。
ロボットや車柄の布を選ぶことから始めた。

息子には協調運動障害がある。
色んな動作に苦手があるのだが、
巾着などの袋に何か物を入れる、という動作は
非常に難しかった。

なので、上靴入れ、体育館シューズ入れ、体操服入れは
全てかなり大きく作った。
間口が広ければ、中に物を入れるのは楽になる。

持ち手も短いと手が上手く通せないから、長めにする。
体操服入れの巾着はリュック型にする。
引き絞った紐が伸びてもちょうちょ結び出来ないし、
手に持つと、何かに気を取られたら置き忘れてしまう。

この体操服入れを特に大きめに作ったおかげで
週末持ち帰る荷物は全部入れて来ることが出来た。

名前シールも付けたのだが、息子は字が読めず、
自分の名前が書かれている、という意識が低かった。
こちらもロボットのマークが付いたものにして、
「ロボットが○○くんのものの印だよ。」と言い聞かせた。

小さな体に大きなランドセルとリュックを背負わせて
息子は押しつぶされずに学校に通えるのだろうか…。
私がどっしり構えていなくては、と思いながら
そこはかとなく不安になった。


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『もうすぐ一年生だね』禁止令

2017.06.27.13:49





入学を控えたお子さんに、
「もうすぐ一年生だね~♪楽しみだね~♪」
と語りかけるのはもう、決まり文句と言ってもいい程
極めてよく聞くセリフだ。

そして、園でも、家庭でも、外出先でも、
「しっかりしないとね。」
「ちゃんとできるかな。」
「頑張ってね。」
と悪気はなく2言目には言われてしまう。

我が家では、就学児健診に行けなくなった後、
『“春から小学生”関連キーワード』を禁止にし、
親戚の集まりに出向く前にも、
「うちの子、気が弱くてプレッシャーになっちゃうから言わないで。」
と頼んでおいた。





ランドセルも、同級生がこぞって夏休み中に購入する中、
我が家は冬休みが明けてもまだ買えなかった。

同居中は父親が買いに行く行くと言いながら
何度もすっぽかしたのもあったので、
父親に買ってほしくて渋っているのかな、
という懸念もあった。

しかし、注意深く様子をみていても
やっぱりどうやら
息子本人が買いたくないのだ。(^^;)
買わなかったら一年生にならなくて済む、
とまでは考えていないかもしれないが、
息子にとっては、『小学生になること』を考えたくもないらしい。

幼稚園に通っていた頃、
先生やご近所さん、クラスメイトのお母さん方からも
恐らく禁止ワードを盛んに浴びてきたのだろう。
「ボク、一年生無理なの…。」とよく呟いた。

しかし、私が勝手に選んでランドセルを買ってきても、
こだわり屋さんの息子は気に入らなければ使ってくれない。
ランドセルを買い直すのは、非常に家計に厳しい。厳しすぎる。

結局、よく行くショッピングモールのランドセル売り場を
私一人でまず下見し、
恐らく息子が欲しがる青系ランドセルを3種類選んでおいた。

後日、食品を買いに行ったついでにさりげなく…
『あらぁ!?こんな処にランドセルが~!』
とランドセル売り場に突入してから白々しく呟き、
予習しておいた3つのランドセルをサッと抱えて、
「どれがいいですか?」と息子の鼻先にズイッと並べて押し出す。
勢いに押された息子が指さしたランドセルをすぐさま試着させ、
「重くない?」と確認すると「ない!」とちょびっと嬉しそう。

「か~っこいい~!似合ってる~!いいわ~!」と褒めまくり、
まんざらでもない笑顔を息子が浮かべたところで
「これ、いいよね~。買っちゃう?」「うん。」
速攻でレジに持っていって支払い完了。

手に持って帰ると息子が嫌がる気がして、
自宅に配送してもらった。
ランドセル売り場にいたのはほんの数分。
早々にその場を離れた。
比較的息子にプレッシャーを与えずに無事購入完了。

自宅に届いてからも、箱に入れて押し入れにしまっておいた。
ランドセルがプレッシャーを与えると感じたからだ。

かくれんぼをしていて、押し入れに入った息子が
「これ、なんだ?」とワクワク箱を開けたけれど、
ランドセルと判るやいなや、静かに蓋を閉め、
「…しまっておいて。」と私に頼んだ。





入学まで、私は常に、
小学校に入ることは大したことではないんだ、
という姿勢を息子に示そうと思っていた。

入学式だって、休んだっていいんだ、
と私自身に言い聞かせていた。

(他のご家庭は指折り数えて楽しみに待つんだろうなあ)と
切なくなる気持ちも、正直に言えば、あった。

息子が寝てからランドセルを箱から引っ張り出して、
しみじみ眺めたりもしていた。
上靴入れ等を縫うのも、名前付けも息子が眠っている間にした。
仕上がったら、ランドセルと一緒にしまっておいた。

ウキウキイベントの筈の入学は
我が家にとっては立ちはだかる大きな壁のようだった。


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急速に園に慣れ、伸び伸び過ごす息子

2017.06.23.13:15



園は息子のために慣らし保育から始めてくださった。
数日間、給食にまで私も同席させてもらった。

息子は今までになく張り切っていて、
凄い偏食のため今までの園の給食は
全く食べない日もあったのに、
無表情でパクパクと
苦手な青菜のおひたしまで口に入れていた。

すごい快挙!なので褒めようと思ったが、一方で
頑張りすぎてるのでこれ以上無理をさせたくないな、
とも思って躊躇していたら、
息子の顔がみるみる青ざめていった。

「あ、出していいよ。頑張っちゃったね。」
私が声をかける前に先生が気づいて
口の前に手を差し出して下さった。

息子の様子を注視してくれたこと、
その受け入れ方に、
今まで先生方に期待しないようにしていたのだろう私は
しびれるほどに感動してしまっていた。

翌日から全て少なめに盛り付けて配膳し、
息子が完食しやすくしてくださった。
「全部食べたっ!」とシャウトする息子は
本当に誇らしげで、私も本当に小躍りしたい気分だった。





幼稚園では取り合いに負けてなかなか乗れなかった三輪車。
乗っても協調運動障害で
足首が硬くてペダルを回せなかった息子。

この園では園児総数も少なく、
私が見る限り、三輪車に興味のあるお子さんも少なく、
圧倒的な競争率の低さから
息子がじっくり乗ることができた。

1ヶ月もしない内にちゃんと漕げるようになった。
迎えに行くと「見て~!。」と言わんばかりに
必至に漕ぎまわっている息子を連日見るようになった。





思い通りに行かなかったり、言い負かされたりすると
もともとあまり発語がないせいもあって号泣する息子。
でもこの園では気持ちを汲んで仲裁に入ってくれたので、
息子が目に見えて伸び伸び過ごせるようになった。

小学校生活までに集団生活に慣らさなければ、と
私なりに必至で幼稚園を探してきたけれど、
最終的には、役所の紹介で入れてもらったこの保育園が
息子にとって最良の場だった。

劣悪幼稚園を辞めるのをグズグズ悩んでいた時間が
返すがえすも悔やまれた。
年少からこの園で過ごさせてやれていたら、
どんなに息子が成長できたか計り知れない。

しかし、別居に至らなければ
この園にめぐり逢うこともなかったのだが。

酷く悲惨な気持ちで別居に踏み切ったが、
本当にそれが息子にとって良い結果になり、
私の気持ちも少しずつ晴れ晴れとしていった。

息子が受け入れられる、ということが
私にとって最上の幸福であり、
私の願いもまた受け入れられるということなのだ、
と心の隅々まで染み渡るように実感した。

ひとり親で求職中、子に障がいがある、という状況で
息子が保育園に通う機会を戴いて、
この国の福祉に心から御礼を申し上げたい。
本当にありがとうございました。


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新しい苗字とマイノリティ所属

2017.06.22.16:23





入園・入学手続きをする役所の方から、
「離婚を前提とした別居なら、
離婚後の姓で通園・通学しますか?」
との提案が。

「そんなこと可能なのですか!?」
と食い気味に大声で尋ねると、また笑顔で頷かれた。

離婚成立した時点で姓名を変えたら、
本人もクラスメイトも困惑するかな?
わざわざ離婚したことを発表するのも何だし、
息子も切り替えがより難しいかもしれない。
最初から私の旧姓にしておけたら、
正直助かるなあ。





結局、入園・入学手続き共に私の旧姓で登録していただいた。

さて、息子にはなんと説明しようかな、と迷った。
発語の少ない息子は、「お名前は?」と聞かれて
ようやくたま~に姓名を言えるようになった処。

とはいえ、そんなに慣れてもいないから、
新しい名前にしても大丈夫そうではある。
戸籍の話とか、細かい事は複雑すぎるから省略しよう。

しかし、息子のツボというか、
こだわりが読み切れないところがあり、
嫌だ、といわれたら、説得するのが大変そうだなあ。

グズグズと考えてしまい、
ようやく切り出したのは初登園前日。

「明日からはお名前が○○くんに変わりま~す!
 おじいちゃんと一緒だよ。かっこいいよ。
 従兄姉のお兄ちゃんお姉ちゃんとも一緒。
 はい、練習してみよう!」
と畳み掛けた。

え~、と面倒臭そうにしながらも、
「○○くん!」と呼びかけると「はぁ~い!」と楽しそうに答えた。





翌日、園に着いてクラスメイトの前に立った時、
「○○です!」と自分で名乗ったので、びっくりした。
その苗字で呼ばれてもちゃんと反応していたし、
恐ろしい順応力だなあ~、と驚くばかりだった。

新生活の始まりに、新しい名前になる。
初めて会う人達に、新しい名前を名乗る。
きっと息子にとっても、その方が
納得できるいいタイミングだったのだろう。

知り合ってから数年経って
「名前が変わった。」
と告げて回ることの方が息子には
理解することも実行することも
相当難しかったかもしれない。

私にとっても、気が楽だった。
障がい児、というだけでも息子はマイノリティなのに、
さらに、ひとり親、というマイノリティジャンルを
増やしてしまったから。

人はマイノリティを怪しんだり、警戒したりする。
息子や私という人間を知ってもらってから
実はそのジャンルに属していると知られる方が
得策に思えたのだった。


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天の助け!4つ目の園へ

2017.06.16.14:47




もう三学期であった。
息子の前では努めて笑顔で穏やかに振る舞っていたが、
家を脱出し、元夫の攻撃をかわしながら
調停の準備も進める私は
精神的に激しく疲弊していた。

年長の三学期から入園させてくれと頼むのは
さすがに我儘かなあ、と弱気になり、
なかなかアクションを起こせずにいた。

ところが、相談していた役所の方が
息子の障がいにも理解があり、

「息子さんのようなタイプは
入学後早く慣れるためにも
集団生活から長く離れない方が良いと思う。」

と言うやいなや、机上の地図を指差した。

「実はこの保育園に急遽空きがでたんです。行きます?」

それはまさに新居のものすごく近くにある保育園。
一緒の小学校に進むお友達もいるかもしれない。
こんな幸運、あるのだろうか。

「…でも、うちの子が通ってもいいですか?」
役所の方はニッと笑って頷いてから
その場で園に電話をして
入園前提の見学アポを取り付けてくれた。

前の幼稚園スタッフの仕打ちに
少々『先生不振』だった私。
しかし、見学先の園長はじめ保育士の先生方も
真摯な姿勢で子どもたちに向き合っていることは
一見して分かった。

大人にだけ営業的に笑顔でへつらう園もあったが、
そんな媚はかけらもなく、でも温かく接してくれた。

サポートブックも抵抗なく読んでくれて、
読み終わった後も、「了解しました。」と
清々しい受け入れ方。

有り難いことに、この保育園に通わせていただけることになった。


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Author:beamed on
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同じ診断名のお子さんでも、特性は様々ですね。全くご参考にならないこともあるかと思いますが、こどもの笑顔を保ちつつ、できるだけ多くを吸収してくれたら、としてきたことを、綴っていきたいと思っています。

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