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発達障がい者のパートナー、ではいられなかったけれど

2017.04.19.15:23





「ボク、お父さんとは大人になったら一緒に住む。」

次の面会で元夫にも伝えたらしく、
パッタリと高価なプレゼントや面会の豪華さは無くなった。
息子へのクリスマスプレゼントも無しだった。
まあ、一緒に暮らしていた時もなかったしね。
養育費は相変わらず踏み倒しっぱなし。

共感や理解できる部分はあるだろうが、
息子を真に思いやることはできない父親。
面会で遊び相手になるのがベストの距離だ、
と確信できるようになった。

とはいえ、面会中もちゃんと遊んであげていない感じだし、
私の悪口も言い続けているようだ。

面会が終わると息子は教え込まれた暴言を嫌々私に吐くが、
「もう終わった?じゃ、帰ろ♪」と言うと
パッと笑顔になって手を繋いでくる息子。

面会自体も百害あって…と思ったりもするのだが、
息子にとってはまだ一利くらいはあるようだ。
息子が「もう必要ない」と言い出すまで面会は続ける。

私の罪悪感は随分と軽くなっていた。

温かい家庭を見せて育てよう。



アスペルガーや発達障がいの方全てが
元夫のようになるとは思っていない。

元夫は支援を受けたこともなく、
家庭も機能不全で、
勉強していい大学に入り、
名のある会社に入ることだけを要求されて育った。
結果、仕事も人間関係も上手く行かず、家庭も冷え切った。

小さい頃から療育を受けていたら
経済的なことより勉強より
精神的なことを重んじて育てられていたら
どんなにか変わっていただろうに。

彼自身がもし障がいを認めることがあれば
まだこれからでもどんなにか救われる事があるだろうに。
でも、その日は来そうにもない。

もっと前から元夫がアスペルガーと分かっていたら
私はもっと何かしてあげられたのだろうか。
信頼関係のかけらも残っていない今の間柄では
もうしてあげられることは何もない。

息子も元夫も自分の向きたい方だけを向いている。
同じ親として手を携えて息子を守ってはくれない。
あっちこっちに走っていってしまう2者を
同時に私一人では支えられない。
発達障がい者のパートナーは務まらなかったが、
息子のことは親として見守る役は誰にも譲りたくない。

息子は元夫に似ている。
荒んだ家庭に育てば、
父親と全く同じ人間になってしまいそうだ。

でも息子は小さいときから支援を受けることが出来た。
息子を時に攻撃する父親との接触も狭めることが出来た。

息子にはあらゆる方に支援を乞おう。
私も温かくニコニコ一緒に暮らして、
あらゆる情報を得、与えよう。

せめていい家庭人になれるように。

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暮らしたいのはどっち?

2017.04.17.16:12





元夫は親権確定後も主張し続けた。
「絶対に息子は高学年には自分と暮らすことになる。」

ネットなどでは、
その年令の子の主張は親権決定に取り入れられる
と書かれていたのを見かけた。
実際には15歳以上とかになるらしいが。

とにもかくにも、
自分のしたいようにする息子にとっては、
年齢やら裁判所の裁定など関係ない。
もし息子が父親と暮らしたい、と思ったら
その考えを変えるのは難しいだろう、と
私は恐れおののいていた。

養育費は踏み倒しているが、
面会の間だけは高いプレゼントや
入場料の高いサイトにばかり連れて行った元夫。

息子に、一緒に暮せば何でも買ってやると言い続けた。
お母さんはケチだから何も買ってくれないだろう?とも。
ついに息子は学校の作文に
「お母さんは何も買ってくれないです。」と書いた。

「お父さんが6年生になったら一緒に暮らすって言ってたよ。」
私は言葉を失って、頷くのが精一杯だった。
「もう決まってるんだって。だからボク、お父さんと一緒に住むよ。」
清々しいほどカラッと宣言してきた。

私は父親の悪口は一切言わずにきた。
父親のことを話す時も、いつも笑顔で聞いていた。
だからこそ息子は屈託なく、何でも言う。
まあ、元々私に遠慮して何かを言うのを控える、
なんてことができる子でもないのだけれど。

だが、この時ばかりは私も伝えずには居られなかった。

お母さんとしては、ずーっと一緒にいたいと思ってる。
だけど、それが駄目なら、
心配だからせめて大人になるまでは一緒にいてほしい。

絞り出してもかすれた小さな声しか出てこなかった。
息子に否定されるのが怖くてすぐその場を離れた。

数日後、息子が
「ボク、お父さんとは大人になったら一緒に住む。」
ニコニコ弾むように言い出した。
「それまでずっとお母さんといる~。」
きゃきゃきゃっと笑って走っていってしまった。

あっけにとられた。
簡単に私の懸念は一瞬で吹き飛んだ。

私は私の気持ちを伝えるのを控えていたけれど、
息子にとっては両方の親から
「一緒に住みたい」と言ってもらえることは
単純に嬉しいことだったのだ。
実際にどちらと住むかということではなく、
実際に暮らせなくても両方と住みたい気持ちなのだ。

元夫が息子に一緒に住みたいとアピールすることも
息子にとっては良いことなのだと、
その後は気にならなくなった。


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発達障がい児の親、発達障がいの親

2017.04.14.16:20





元夫は自分の機嫌がいい時だけ
息子がお利口さんにしていれば可愛がる。
息子がパニックになれば、
つねったり罵ったりしてやめさせようとしたり、
置き去りにして他所へ行ってしまうような人間だった。

そんな元夫が、調停で親権を主張してきた。
私に養育費を払いたくないためか、
また、私の都合の良いようにはさせないぞ、という思いからか、
愛情は注げないが注いでは貰いたい自己本位からか。
でももう、争う余地もないと私は思っていた。

元夫は自分本位で、
夫であることにも父親であることにも意識が希薄だ。
先の見通しも立てられない。
息子に何が必要でどう接し、どういう道があり、
どんな支援をし、各方面に頼めばいいか
調べたり、それを基に対策を講じたりすることができない。
後で思ったが、そうしたことが難しい特性なのだ。

私も息子のことではちょくちょく右往左往しているが、
元夫よりはマシ、と言える。

息子に勉強を教えるんだ!と
診断後に息巻いて特訓してしまい、
すぐ「おまえ、バカなの?」と暴言を吐く。
知的に問題のないアスペルガーと
勉強大嫌いの境界域との間には大きな差がある。

そして、息子だけでなく、元夫も
「相手の立場に立って考える」のが難しい。
何度教え方を変えるように頼んでも
理解してもらえず、改善されなかった。

元夫自身、自分の忘れ物や遅刻でアタフタして
あらゆる自己管理がままならないのに
調理や家事、息子の世話など出来よう筈もない。
不注意で事故も多い。廃車にしたこともある。

元夫は息子の幸せを考えて親権を主張したのではない。
万が一にも任せられない。
ただでさえ危うい息子の人生が更に危ぶまれる。



元夫は調停で
私を不適格とする悪口を連発してきた。
その中でも特にゲンナリし、また憤ったのが
“私が発達障がいなので養育は無理”という主張。

ゴリゴリの差別意識満々でこの主張をしてきたので、
そんな目で発達障がい者を見てる人間に
息子を預けられる訳ないでしょうが、
とうんざりした。

ふと、発達検査を受けて、
明確にした方がいいだろうか、とも思った。
でも、発達障がい者は親になるべきではない、
という元夫の主張に同調はできないので、
なんだか受けたくない。

発達障がいではないとして、
「だから資格がある」と主張するのも
私としては正しいと思えないし、
息子が家庭を持つ資格がない、
ということになってしまわないか?と。

中には、その特性から育児に不器用すぎる
という場合もあるだろうが、
結局それはこれまで息子を育ててきた経緯から
判断できることで、診断云々ではない、と結論づけた。

私が親権を得るのに強力な味方になったのは
意外なことに、就学のために書いたサポートブックだった。
息子の特性や困り感を説明するために提示したのだが、
私が心血を注いで息子を育て、
深い理解のもとに支援している、
と評価してもらえる要因となった。

長い調停ののち、
無事親権を得ることが出来た。


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離婚について語る理由

2017.04.07.17:10





このブログを書き始めた頃は、離婚については
「離婚した」の一行で済ませるつもりだった。
発達障がいの子育てについて書きたかったので。
離婚ネタやシングルマザーの悩みを書くのは
ちょっと違うと思っていたので。

でも書き始めてしばらく後に、
なぜもっと早く気づかなかったのだろう、
と判明した事実があって、
離婚にも触れることに決めた。

離婚を決心した時点で、女性センターに色々相談した。
そこで、「あなたの夫はモラハラ夫の傾向が強い」
と言われたのだった。

相談員がみせてくれた診断チャートには
元夫に当てはまる事項がやたら載っていた。
そうか、私は家庭を守る努力をしていたのではなく、
“服従”をしていたのだ、と知った。

その気付きから、
「もう負けるのはやめよう」と奮い立ち、
モラハラ攻撃で泥沼化し長期に渡った離婚調停を耐え抜き、
離婚と親権を獲得した。

離婚が成立してほっとした頃、
同い年の子には叶わないが、
かなり話せるようになった息子。
嬉しかったのも束の間、
そのコミュニケーションの取り方が、
元夫にそっくりになってきた事に気付かされた。
理解するのも思いやるのも私だけ。共感はない。



同じ頃に、発達障がいを調べる中で
「カサンドラ症候群」というものを知った。

発達障がい者を配偶者にもった人が
パートナーとのコミュニケーションに共感が伴わず、
周囲の人にもその違和感や孤独感を理解されず、
自信を失ってしまい、心身に支障をきたす状況を指す。

私が永らく感じていた
『夫婦でいても一人で暮らしている』ような感覚、
それを周囲に相談しても
「男ってそんなものよ」で済まされてしまい、
我慢しなくては、乗り越えなければ、と思いながら、
心も体も悲鳴をあげていた、
まさにこの状態を
「カサンドラ症候群」の一言で表現できるのだった。

ということは、
元夫はアスペルガーなのか、
という思いに至り、
私は一人狼狽した。認めたくなかった。

認めてしまったら、
発達障がいの息子を守るつもりで離婚したのに、
発達障がい者を拒絶し捨てたことになってしまう。

それに、
息子と真に理解しあい、
共感できるのが元夫になってしまう。
息子が私と元夫の別れた理由を理解してくれる日は一生来ない。
いつか元夫のところへ去ってしまう可能性も高い。

そして、たとえこれから息子とずっと一緒に暮らす事ができても、
元夫との暮らしのように砂を噛むような日々になるのだろう。
それを想像すると、
叫び狂いながら駆け出したいような気持ちになった。


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拍子抜けするほど別居に適応

2017.04.06.11:15





家を出る日、意を決して息子にこう話した。

お父さんもお母さんも○○くんが大好きだよ。
でもお父さんとお母さんはもうどうしても一緒に暮らせない。
お母さんとニコニコ2人で住もうね。
お父さんとは時々会えるようにする。約束する。

わかったよ、と短く答えた息子は、むぎゅっと私を抱きしめた。
実際にはどのくらい理解しているのだろうか、と心配していたが、
その後問い直されることも、別居を嫌がることもなかった。

別居するにあたり、一番心配していたのは
息子の精神的ショック。

連日連夜パニックになったとしても
全身全霊で支える覚悟でいた。

しかし、である。
息子はめちゃめちゃニコニコしていた。
何日経っても、全くパニックにならなかった。
別居前は毎日のように1~2時間泣き叫んでいたのに。
おねしょもピタッとしなくなった。

元来、裏表もなく、
人に気を遣って本音を隠す芸当もできないはずだが、
実はできるのか?
本音を押し殺しているのか?

疑い、勘ぐりながら何日かまた経ったが、結局変わらない。

息子にとっても別居が良かったんだ。
そういう結論に落ち着いた。





別居前は、
「息子の前だけは仲が悪くないふりをしてくれ」と頼んでも
彼が息子の前で私を罵るのを止めなかった。
「自分の親がもう片方の親の悪口を聞いて
いい気持ちになる子どもはいない」
と言っても、
はぁ~?それじゃ何の解決にもならん!
と取り合ってもらえなかった。

息子の気持ちを考えられない彼は、
息子を自分の味方にするためだけに
息子に私の悪口を吹き込み続けた。
2人で「あっちいけ~」と私に言うこともあった。
私はひたすら黙っていた。

息子は板挟みになるストレスからは解消されたのだ。
彼から私の悪口を聞かなくて済むし。
私の「ニコニコ2人で暮らそうね」という言葉通り
暮らそうとしていたのだ。

園でもいい思いをしていなかったので
そこから解放された気持ちもあるだろう。

自閉症は環境の変化に弱いという。
しかし、息子の場合、
好きなおもちゃがあり、
好きなテレビが見ることができれば
他の事は楽しく受け入れられた。

もちろん、おもちゃは全部持ってきたし、
ブルーレイレコーダーはすぐ使えるように
購入しセッティングまでしておいた。
引っ越し前後の録画も念のため人に頼んで録っておいてもらった。
別居前の録画番組もちゃんとディスクに落として持ってきた。

引っ越しも以前に何度かしていたのが功を奏した。
息子にとって楽しいイベントと捉えてくれていた。

「おもちゃを箱に詰める係」に任命すると、
張り切ってドンドン詰めていった。
「ボクがおもちゃ入れた!」と後になってもずっと
誇らしげに胸を張っていた。

先行きに不安を抱えながらも、一番大事な
「息子の精神的安定」「笑顔」がアッサリと手に入り、
思い切って踏み出して良かったと
とりあえずは随分許された気分になった。


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プロフィール

beamed on

Author:beamed on
ようこそお越しくださいました。
同じ診断名のお子さんでも、特性は様々ですね。全くご参考にならないこともあるかと思いますが、こどもの笑顔を保ちつつ、できるだけ多くを吸収してくれたら、としてきたことを、綴っていきたいと思っています。

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